かんごがくぶログ - 看護系大学教員募集における年齢制限
9月2日に募集・採用時の年齢制限撤廃へと題する記事を書いた。その時には、病院が看護職を採用する場合を念頭に書いたのであるが、看護系大学が教員を雇う場合の年齢制限はどうなっているのかについてちょっと調べてみた。
ソースは看護系大学の求人情報から更新日の降順に遡ってJREC-INへのリンクをたどるという方法である。
いきなり、新潟医療福祉大学が、精神保健看護学分野の助手募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:下記条件全てに該当する方
①看護師(保健師、助産師)の資格を有する方。
②学士以上の学位を有する方、もしくは学士以上に準ずる教育研究の能力・業績を有する方。
③年齢は概ね45歳前後までとします。
④就任後は原則として、新潟市内又はその近郊に居住が可能なこと。この場合は、年齢制限は課しているものの、職務経験については問うていない。したがって、厚生労働省のパンフレットに記載されている例外事由3号のイ「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」に相当すると考えられるのでOKと判断できるであろう。
ま、そもそも法律施行前なので、まだ大丈夫なんだけどね。
じゃあ次行ってみよう。
大分県立看護科学大学が、母性看護学・助産学の准教授又は講師の募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:1)年齢48歳以下(平成20年4月1日現在)
2)看護師免許及び助産師免許を有していること。
3)大学教員としての経験を有していること。
4)修士以上の学位を取得していること。これは「大学教員としての経験」を条件にしているので「厚労省パンフ」に照らしてアウトである。しかし、この募集、応募締切が2007年9月28日であり、法律施行前。たまたまそうだったのか、それとも法改正を熟慮した上での采配なのか定かではないが、違法性の問われないギリギリのセンで募集をかけている。熟慮した上での募集だとしたらまさに「かけ込み募集」というネーミングが相応しい。同大では、「年齢35歳以下」「臨床経験が3年以上」という助教または助手の公募も行なっているが、募集期間はやはり2007年9月28日までだ。
「かけ込み募集」の例としては、 鹿児島大学の地域看護・看護情報学講座の助教の募集があった。
JREC-INより
引用: (1)保健師の免許を有する者
(2)修士の学位を有するもの又はそれと同等の研究上の業績を有する者
(3)臨地経験を有する者が望ましい
(4)2007年10月1日時点の年齢が満35歳未満の者
応募締切は2007年9月30日である。
次は 北里大学。基礎看護学の教授または准教授の募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:学部における基礎看護学の講義・演習・実習等を担当できる者で、下記の①〜④を満たす者
①基礎看護学領域の大学院(修士・博士課程)の教育・研究を担当する能力を有する者
②博士の学位(平成20年3月取得見込みの者及び外国の大学における取得も含む)を有する者もしくは同等の研究業績を有すると認められる者
③看護師の資格を持ち、看護実践経験を有する者
④着任時60歳未満の者。厚労省パンフの「例外事由」の1号では「定年年齢を上限として、当該上限年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」は年齢制限を行なってもよい、とされている。北里大学の定年が60歳なのであれば、このような募集も認められるというわけだ。しかし、私立大学であることを考えると、定年が60歳であるとは到底考えにくい。さらに、この公募の応募締切は2007年10月12日。つまり、10月1日を超えた時点で、違法性が問われかねない可能性が濃厚。
次は 久留米大学である。実は、JREC-INのページに応募資格は詳らかにされていないのであるが、久留米大学ウェブサイトに書かれている。
久留米大学ウェブサイトより
引用:教授の場合
1.博士または修士の学位(外国において授与されたこれに相当する学位含む)を有する者。または、特定の分野について特に優れた知識および経験を有し、研究上の業績を有する者。
2.看護師および保健師の免許を有すること。
3.教授・准教授として看護系大学で5年以上、または短期大学で7年以上の教育経験があること(研究所含む)。
4.担当分野における実務経験を原則として4年以上有すること。
5.大学院での教育経験を有する者が望ましい。
5.原則として、60歳以下であること。で、ほかに、准教授が55歳以下、講師が45歳以下、助教が35歳以下で、それぞれ実務経験が条件となっている状況である。久留米大学の応募締切日も10月1日以降なので、違法性を問われるXデーを超えてしまう。
以上、最近10日間、21の募集案件のなかで、実に8件もの年齢制限つき募集があった。その中で、10月1日以降も違法でなさそうなのは1件のみで、あとはヤバい事案だ。こうして見ると、看護系大学の教員募集において年齢制限つき募集はかなり多いことがわかる。
でもな、比較的若手の募集に関しては年齢制限の撤廃は大いに理解できるとしても、定年制が社会制度的に定着している状況下で定年間近の年齢制限つき募集の撤廃を課すことには少々無理があるのではないかと思った次第。だってさ、定年65歳のところに64歳の人が応募してきてもちょっと考えてしまいそうだ。とくに、大学や大学院の設置認可をとるために完成年度まで教員の体制を維持しておきたい大学側としては、その途中に定年になってしまう教員を雇うことを避ける歯止めが効かなくなることはどうなの、と考えざるを得ない。公募をやめてアングラな募集活動を行なう大学が増加するという負の影響が出てくるのでは、と懸念する次第。考え過ぎか。
ソースは看護系大学の求人情報から更新日の降順に遡ってJREC-INへのリンクをたどるという方法である。
いきなり、新潟医療福祉大学が、精神保健看護学分野の助手募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:下記条件全てに該当する方
①看護師(保健師、助産師)の資格を有する方。
②学士以上の学位を有する方、もしくは学士以上に準ずる教育研究の能力・業績を有する方。
③年齢は概ね45歳前後までとします。
④就任後は原則として、新潟市内又はその近郊に居住が可能なこと。この場合は、年齢制限は課しているものの、職務経験については問うていない。したがって、厚生労働省のパンフレットに記載されている例外事由3号のイ「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」に相当すると考えられるのでOKと判断できるであろう。
ま、そもそも法律施行前なので、まだ大丈夫なんだけどね。
じゃあ次行ってみよう。
大分県立看護科学大学が、母性看護学・助産学の准教授又は講師の募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:1)年齢48歳以下(平成20年4月1日現在)
2)看護師免許及び助産師免許を有していること。
3)大学教員としての経験を有していること。
4)修士以上の学位を取得していること。これは「大学教員としての経験」を条件にしているので「厚労省パンフ」に照らしてアウトである。しかし、この募集、応募締切が2007年9月28日であり、法律施行前。たまたまそうだったのか、それとも法改正を熟慮した上での采配なのか定かではないが、違法性の問われないギリギリのセンで募集をかけている。熟慮した上での募集だとしたらまさに「かけ込み募集」というネーミングが相応しい。同大では、「年齢35歳以下」「臨床経験が3年以上」という助教または助手の公募も行なっているが、募集期間はやはり2007年9月28日までだ。
「かけ込み募集」の例としては、 鹿児島大学の地域看護・看護情報学講座の助教の募集があった。
JREC-INより
引用: (1)保健師の免許を有する者
(2)修士の学位を有するもの又はそれと同等の研究上の業績を有する者
(3)臨地経験を有する者が望ましい
(4)2007年10月1日時点の年齢が満35歳未満の者
応募締切は2007年9月30日である。
次は 北里大学。基礎看護学の教授または准教授の募集において次のような応募資格をぶち上げていた。
JREC-INより
引用:学部における基礎看護学の講義・演習・実習等を担当できる者で、下記の①〜④を満たす者
①基礎看護学領域の大学院(修士・博士課程)の教育・研究を担当する能力を有する者
②博士の学位(平成20年3月取得見込みの者及び外国の大学における取得も含む)を有する者もしくは同等の研究業績を有すると認められる者
③看護師の資格を持ち、看護実践経験を有する者
④着任時60歳未満の者。厚労省パンフの「例外事由」の1号では「定年年齢を上限として、当該上限年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」は年齢制限を行なってもよい、とされている。北里大学の定年が60歳なのであれば、このような募集も認められるというわけだ。しかし、私立大学であることを考えると、定年が60歳であるとは到底考えにくい。さらに、この公募の応募締切は2007年10月12日。つまり、10月1日を超えた時点で、違法性が問われかねない可能性が濃厚。
次は 久留米大学である。実は、JREC-INのページに応募資格は詳らかにされていないのであるが、久留米大学ウェブサイトに書かれている。
久留米大学ウェブサイトより
引用:教授の場合
1.博士または修士の学位(外国において授与されたこれに相当する学位含む)を有する者。または、特定の分野について特に優れた知識および経験を有し、研究上の業績を有する者。
2.看護師および保健師の免許を有すること。
3.教授・准教授として看護系大学で5年以上、または短期大学で7年以上の教育経験があること(研究所含む)。
4.担当分野における実務経験を原則として4年以上有すること。
5.大学院での教育経験を有する者が望ましい。
5.原則として、60歳以下であること。で、ほかに、准教授が55歳以下、講師が45歳以下、助教が35歳以下で、それぞれ実務経験が条件となっている状況である。久留米大学の応募締切日も10月1日以降なので、違法性を問われるXデーを超えてしまう。
以上、最近10日間、21の募集案件のなかで、実に8件もの年齢制限つき募集があった。その中で、10月1日以降も違法でなさそうなのは1件のみで、あとはヤバい事案だ。こうして見ると、看護系大学の教員募集において年齢制限つき募集はかなり多いことがわかる。
でもな、比較的若手の募集に関しては年齢制限の撤廃は大いに理解できるとしても、定年制が社会制度的に定着している状況下で定年間近の年齢制限つき募集の撤廃を課すことには少々無理があるのではないかと思った次第。だってさ、定年65歳のところに64歳の人が応募してきてもちょっと考えてしまいそうだ。とくに、大学や大学院の設置認可をとるために完成年度まで教員の体制を維持しておきたい大学側としては、その途中に定年になってしまう教員を雇うことを避ける歯止めが効かなくなることはどうなの、と考えざるを得ない。公募をやめてアングラな募集活動を行なう大学が増加するという負の影響が出てくるのでは、と懸念する次第。考え過ぎか。
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